舟木直久『確率論』朝倉書店
- 作者: 舟木直久
- 出版社/メーカー: 朝倉書店
- 発売日: 2004/11
- メディア: 単行本
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第1章から第5章までと(ただし,2.2.3の確率変数列の一様積分性はとばした),第7章の一部(第6章を使わないところ)を学んだ.2.2.3と第6章(マルチンゲール)と第7章の残りの部分は,また後で読みたいと思う.
第1章:確率論を学ぶにあたって
確率論で,有限個の事象の確率の加法性(有限加法性)だけでなく,可算無限個の事象の確率の加法性(σ加法性)が大切であることが,大数の強法則を例に説明されている.
第2章:確率論の基礎概念
確率空間,確率変数,分布関数,期待値,確率変数のさまざまな収束(概収束,p次平均収束,確率収束,法則収束)などが説明されている.
第3章:条件付き確率と独立性
独立性が説明されている.
第4章:大数の法則
大数の法則(弱法則,強法則)が説明されている.弱法則は,X_nは組みごとに独立で,X_nの分散が一様に有界という仮定のもとに示されている.強法則は,X_nがiidで,期待値が可積分の仮定のもとに示されている(他のversionも書かれている).
第5章:中心極限定理と少数の法則
確率測度の特性関数が導入され,確率測度の弱収束と特性関数の各点収束(原点での連続性もつけて)が同値であることが示されている.特性関数を用いて,中心極限定理がiidの場合に示されている.ポアソンの少数の法則も示されている.
第6章:マルチンゲール
マルチンゲールについて書かれているが,読んでいない.(また後で読みたい.)
第7章:マルコフ過程
マルコフ過程について書かれている.離散マルコフ連鎖について,不変分布とエルゴード性,大数の弱法則,正方格子上のランダムウォークの再帰性などが書かれている.また,ブラウン運動とポアソン過程について簡単に触れられている.(ブラウン運動とポアソン過程はざっと目を通しただけになってしまった.また後で時間をかけて読みたい.)